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『マリリン・モンロー 瞳の中の秘密』パーソナル・ブランディングの好事例

[シネママニエラ]世紀の女優マリリン・モンローは虚像であり、ハリウッドとマリリンことNorma Jean Baker当人がつくりあげたということは、近年では周知となっているが、没後50年が経つことで、明らかになる素顔があったことをドキュメンタリー映画『マリリン・モンロー 瞳の中の秘密』(原題:LOVE,MARILYN)で知ることになるだろう。日本公開は、2013年10月5日の予定。

『マリリン・モンロー 瞳の中の秘密』
©2012 Diamond Girl Production LLC. All Rights Reserved.

時代を先取り?!これぞパーソナル・ブランディングの好事例

本作は、世界的ベストセラー「マリリン・モンロー魂のかけら」を基に生前の秘蔵映像と没後50年で初公開された自筆のメモや日記、私的な文書を紐解きながら、彼女の生い立ちから最期までを丁寧にたどっていくもの。

そのなかにはたとえば、ルックスやスタイルばかりに注目が集まるマリリンだったが、自らニューヨークのアクターズ・スタジオに通い、名コーチ・ストラスバーグの指導を受けており、今回公開されたメモからは、「努力しなければ…以下を行う精神力を持たなければ」との前書きに続けて、「稽古に行く、アクターズ・スタジオの稽古を絶対に休まない」、「自分のまわりを観察する、いままでよりもっとそうする―観察―自分だけでなく、他人も、すべてを―もの(それ)の価値を見つける」といった、女優としての向上心を垣間見る機会となるはずだ。

プライベートな部分をごく身近な人にしか見せないことで、表向きのパーソナリティを作りだしたマリリン・モンロー。女優として、時代を先取り?!した、これぞパーソナル・ブランディングの好事例として捉えられる。彼女は映画『ナイアガラ』『紳士は金髪が好き』『七年目の浮気』『お熱いのがお好き』など数々に出演し、世界中でその人気を不動のものとした。しかしながら1962年、36歳の若さで突然この世を去る。死後50年経った今も彼女と彼女の出演作は私たちの中で輝き続けているが、その存在や真実は謎に包まれたままだ。

年齢も立場も異なる現役女優陣が参加!

劇中、ユマ・サーマン、ユマ・サーマン、グレン・クローズ、マリサ・トメイ、リンジー・ローハン、エレン・バースティン、エヴァン・レイチェル・ウッド、エリザベス・バンクス、ホープ・デイヴィス、ヴィオラ・デイヴィス、ジェニファー・イーリー、ジャネット・マクティア、リリ・テイラーといった年齢も立場も異なる現役女優陣が、人間マリリン・モンローに寄り添い、彼女の魂をよみがえらせるという試み。彼女たちがマリリンの遺した言葉をモノローグする。またマリリンと交流があった実在の人物として登場する面々として、エイドリアン・ブロディ、ベン・フォスター、ポール・ジアマッティ、F・マーレイ・エイブラハム、ジャック・ヒューストン、スティーヴン・ラング、ジェレミー・ピヴェン、オリヴァー・プラット、デヴィッド・ストラザーンという豪華な顔ぶれが揃った。

最期まで公には見せなかった情熱、野心、自分探し、権力への恐れとは、どのようなものか。そこには、今まで誰も見た事がない生身の女性としてのマリリン・モンローが映し出されるのだ。“セックス・シンボル”の代名詞ともいわれ、世の男性陣を魅了し続けたマリリン・モンローとはまた違う、純粋すぎるほどに夢や理想を追いかけ、悩み苦しみ、そして愛を求める一人の女性の姿に、共感を覚えずにはいられないだろう。

映画『マリリン・モンロー 瞳の中の秘密』予告編


© 2012 Diamond Girl Production LLC. All Rights Reserved.

2012年アメリカ、フランス合作映画/107分
原題=LOVE,MARILYN
日本公開=2013年10月5日
配給=ショウゲート
公式サイト http://marilyn-movie.jp/

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