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映画『ザ・ウォール』イラク最恐スナイパーのジューバvs.アメリカ兵の攻防を描く

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©2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC

イラク戦争において37人のアメリカ兵を殺害したとされるスンニ派武装グループの狙撃手ジューバ[ Juba ]は実在したイラク最恐のスナイパー。まるで戦争をゲームのように楽しみ相手を弄ぶジューバと一人のアメリカ兵との攻防を描く! (原題 THE WALL )

メガホンを取るのは『ボーン』シリーズの仕掛人として名を馳せた名匠ダグ・リーマン。『Mr.&Mrs.スミス』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』でのアクション演出術はさることながら、主人公を特殊な環境で絶体絶命に追い込み、その葛藤を演出させたら右に出る者はいない。本作では<砂漠×孤立無援×見えない敵>という極限のシチュエーションでその才能を遺憾なく発揮。緊迫感溢れる演出で観る者をスクリーンへ引きずり込む。本作はロサンゼルス・ランカスターの砂漠で14日間かけて撮影された。

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映画『ザ・ウォール』の脚本は名作ながら映画化に至っていない脚本を、ハリウッドの重役たちが毎年選出する“ハリウッド ザ・ブラックリスト”に選出された1本。この脚本家ドウェイン・ウォーレルは、ジョージア州立大学で中国語を専攻した後、中国各地で英語を教える仕事の傍らで本作を執筆した、初めて制作した脚本なのだ。「言語学に大変興味がある」と語る彼は、英語を第一言語とする主人公と、英語を第二言語とするジューバとの1対1のミニマムな会話を通して、実は人々が日常自然と行っている「言語を使用し、自身の意図や目的の偽り」を描き出した。

ダグ・リーマン

『ザ・ウォール』は、非常にシンプルなストーリーで、私のお気に入りの戦争映画を連想させたんだ。そして誰かを生死のギリギリのところまで追い込む点が『ボーン・アイデンティティ』を彷彿とさせ、非常に興味をそそられた。

映画『ザ・ウォール』あらすじ

2007年、アメリカ兵のスナイパーであるアイザック(アーロン・テイラー=ジョンソン)とマシューズ(ジョン・シナ)は、イラクの荒廃した村で、瓦礫の中に残った大きな壁に潜むであろう敵を狙っていた。壁の近辺には、何者かによって銃撃されたと見られるアメリカ兵の死体がいくつも転がっていた。しかし20時間経っても敵の動きはない。様子を見に壁に近づいたマシューズは、転がる遺体を確認しながら「何かがおかしい」とつぶやく。その時、想定外の場所から銃撃に遭いマシューズはその場に崩れ落ちる。アイザックは慌てて援護に向かうが、同様に銃撃に遭い脚を負傷。命からがら壁の背後に逃げ込んだ。身動きの取れなくなったアイザックは、傍らに抱えていた通信機で救助を呼びかけるが、どうやら銃撃に遭ったときに故障してしまったらしく通じる気配がない。意気消沈するアイザック。諦めかけた頃、無線から声が届く。「すぐに救助に向かう。名前とID、正確な位置情報を言え」。(これで助かる…!)と安堵の表情を浮かべるアイザックだったが、声の主のふとしたアクセントに違和感を感じ、それが仲間ではないことに気付く。無線の向こうから語りかけていたのは、“死神”としてアメリカから恐れられていたスナイパー<ジューバ>の声だった。()
監督 ダグ・リーマン 脚本 ドウェイン・ウォーレル『デンジャー・コール』 |出演 アーロン・テイラー=ジョンソン、ジョン・シナ(WWE所属プロレスラー)

映画『ザ・ウォール』(プレシディオ 配給)は2017年9月1日[金]より新宿バルト9ほか全国公開
映画『ザ・ウォール』公式サイト thewall-movie.jp/

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