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水谷豊、監督第2作『轢き逃げ 最高の最悪な日』語る

水谷豊が、初メガホンとなった映画『TAP -THE LAST SHOW-』に続く監督第2作『轢き逃げ 最高の最悪な日』がまもなく完成するにあたり、同作について語った。キャストと特報映像も到着した。脚本もつとめた水谷監督がこの物語を執筆する際に着目したのは、「人間の奥底には自分でも分からない感情が潜んでいる」こと。そこから発想を膨らませ、否応なく運命に巻き込まれ翻弄される7人の登場人物たちの物語が1本の映画となった。

映画『轢き逃げ 最高の最悪な日』キャストのみなさん

とある地方都市で起こった“轢き逃げ”事件を発端に物語がスタートすることから、本タイトルが決定。しかし、この作品は轢き逃げの真相、犯人を捜す事件ドラマではなく、その渦中、そしてその後、7人がそれぞれ、どのような「答え」を見出したのか?を描く、7人の人間たちの「心の軌跡」の物語だという。

水谷監督は語る。「若い頃から、人間に対してずっと興味を持ち続けています。時に人間は常識では考えられない行動をとる事があります。このような時に、人間はどうするのか?興味は尽きません。本作では、他人には見せる事のない“人間の心の奥底にあるもの”を描いてみたいと思いました。

そして、着想したのが“轢き逃げ”という事件によって出会ってしまった人々。この作品には、加害者、被害者、それぞれの家族、その事件を追う刑事という7人が登場します。それぞれの人間が、その時、その瞬間に、どう行動するのか?この事を表現する為に、初めて脚本の執筆に挑戦する事となりました。

脚本を執筆する際にストーリーを作る上で、まず描きたい事柄が映像として浮かんできました。その中で登場人たちがどう行動するのか?などを考えていくと、ストーリーが膨み、自然と登場人物が動きだし、物語を紡いでくれました。特段に脚本を執筆する際のスタイルを意識しているわけではなく自然体で取り組む事ができ、脱稿後には「なんで、このような脚本が書けたのだろう」と不思議な感じがしました。

また、脚本の執筆を終えると、監督としての新たなアイデアが出てくるのも不思議な経験でした。今になると、僕の場合は脚本執筆と監督が地続きになっており、自分の構想を監督として映像化するに当たり、脚本の執筆は必要不可欠であったと思っています。
そして、何より自分の想像を上回る映像や音、音楽を作り上げてくれた才能溢れるスタッフたちへ感謝の気持ちでいっぱいです」

岸部一徳と檀ふみの「お二人は私が望んでいることを瞬時に理解され、毎回私の想像を大きく上回る芝居を見せて頂きました。このような方々とご一緒できる時間は監督として大きな喜びの一つでした」と監督。若手の配役は「ドキュメンタリーを観ているようなリアルな映像が必要であった為、中心となる若いキャスト4人のうち、中山麻聖くん、石田法嗣くんは、オーディションも実施するなど有名無名問わず様々な可能性を考慮して選考しました。小林涼子さん、毎熊克哉くんは、僕の作り上げたキャラクターに合う俳優をキャスティングさせてもらいました。現場では、彼らの長所をいち早く見つけ、その長所を役にプラスしていくことを心がけて、作品を通しての役のバランスやポジションも彼らと話をしていきました」とコメントしている。

映画『轢き逃げ 最高の最悪な日』(東映 配給)は2019年5月10日[金]より全国公開

映画『轢き逃げ 最高の最悪な日』あらすじ

ある地方都市で起きた交通事故。一人の女性が命を落とし、轢き逃げ事件へと変わる。車を運転していた青年・宗方秀一(中山麻聖)、助手席に乗っていた親友・森田輝(石田法嗣)。二人は秀一の結婚式の打合せに急いでいた。婚約者は大手ゼネコン副社長の娘・白河早苗(小林涼子)。悲しみにくれる被害者の両親、時山光央(水谷豊)と千鶴子(檀ふみ)。その事件を担当するベテラン刑事・柳公三郎(岸部一徳)と新米刑事・前田俊(毎熊克哉)。平穏な日常から否応なく事件に巻き込まれ、それぞれの人生が複雑に絡み合い、抱える心情が浮き彫りになっていく。その渦中、そしてその後、事件の関係者7人がそれぞれ、どのような「答え」を見出すのか?

映画『轢き逃げ 最高の最悪な日』予告編・特報


©2019映画「轢き逃げ」製作委員会


©2019映画「轢き逃げ」製作委員会

映画『轢き逃げ 最高の最悪な日』公式サイトhttp://www.hikinige-movie.com/
水谷豊、監督作『轢き逃げ』に“映画”と“映画音楽”への想いを込めた完成披露レポート

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