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竹野内豊『イチケイのカラス』は先入観なく楽しんで!

竹野内豊『イチケイのカラス』は先入観なく楽しんで!

12月20日に、東京・帝国ホテルにて、主演の竹野内豊、黒木華、斎藤工、山崎育三郎、向井理、小日向文世、田中亮監督が出席した映画『イチケイのカラス』の完成報告会の様子をお届けします。今週13日より全国公開です!!!

左から田中監督、山崎育三郎、向井理、竹野内豊、黒木華、斎藤工、小日向文世

竹野内は「何の先入観もなくこの作品を楽しんでください」とアピール。「ドラマシリーズをご覧いただいていない方でも十分にエンターテインメントとして楽しめる作品に田中監督が仕上げていますので、ぜひお正月に劇場で楽しんでいただけたらと思います」と話す。

本作は、日本の民放連続ドラマ史上初めて刑事裁判官を主人公にし、竹野内豊が演じる自由奔放で型破りなクセ者裁判官・入間みちおと、黒木華が演じる上昇志向が強い超ロジカルなエリート裁判官・坂間千鶴のちぐはぐコンビのコミカルな掛け合いや、迷い葛藤しながらも真実のみを追求し、社会の闇を暴いていく物語の劇場版。

劇中で、ちぐはぐコンビを演じたふたりだが、一言挨拶では「今年真夏の中を撮影して、本作が完成したことをこのような形でご報告できることを嬉しく思います」と竹野内が語れば、黒木も「ドラマでやった「イチケイのカラス」をこうして映画として皆さんに報告できることを嬉しく思います」と息をあわせてコメント。

劇場版について、竹野内が「ちょうど一年前の連続ドラマの撮影中は、まさか映画化するなどとはスタッフもキャストも想像もつかなかったことでした。今こうして、この場に立つことができていること、これは本当にドラマを見て応援してくださった皆さんのおかげです。本当にありがたいことだと感謝しています」と代表して述べると、田中監督も「これだけの素晴らしいキャストの皆さんに彩られて、自信をもってお送りできる作品が出来上がりました」と安堵の笑顔を見せていた。

そんな監督のことを竹野内は、「田中監督がすごく遊び心のある方で、撮影現場をとても和ませてくださるので、終始穏やかでした」と振り返れば、監督は「本当に暑い夏の撮影で、皆さんに長い法律用語とかを言ってもらったり、台本にないのに坂間さん(黒木さん)にチャリンコをこいでもらったり、皆さんに走ってもらったりしたので、「ニコニコやらないと怒られる」と考えていました。それがハマって良かったです(笑)」とお茶目に呼応。

すると、竹野内が「田中監督はいろいろなことを仕掛けてくるんですよね。台本に書いてあることはもちろんですが、書いていないこと――さらにもっと膨らみが出たというか、田中監督だからこそ、こういう”入間みちおと坂間”の人物像を構築できたと思います。本当にありがとうございます」とまとめた。

一方の黒木は、「気になっていた点は、坂間はロジカルに早口でまくし立てるセリフが多かったので、クランクインをした時に「戻せるかな?」というところでした。ドラマで一番大変だったのが、みちおさんを責め続ける長いシーンで、田中さんからは「もうちょっと早く」と言われました。「絶対にスピードを上げてください」っていう感じだったので、今回、弁護士としてそういう感じだったらどうしよう…と思っていました。でも、だんだんとみちおさんと会話をすることで感覚が戻ってきた感じでしたね」と話つつ、これまでにない恋の予感のシーンについて「あんまりキュンとし過ぎないようにはしていたんですが…。でも、(相手役が)斎藤さんなんで、たぶん出ちゃっていたんだと思います(笑)」とも話した。

映画『イチケイのカラス』
©浅見理都/講談社
©2023 フジテレビジョン 東宝 研音 講談社 FNS27社

この日は、完成したばかりの本作の感想がそれぞれ述べられた。

竹野内
いや、もうこの場では一言二言で感想を述べるのが難しいです。いろんな伏線が張られていて、時間があっという間で、もう終わってしまったんだなというくらい、本当に楽しんで拝見することができました。今回、「ドライブ・マイ・カー」の撮影監督だった四宮(秀俊)さんが、カメラを回していて、その映像が本当にキレイだなという印象がすごく強かったです。連続ドラマからスケールも大きくなってしっかりと映画として、エンターテインメントとして、多くの方々に楽しんでいただける作品になったと思いました。

黒木
ドラマの「イチケイのカラス」の雰囲気を残しながら、事件もスケールアップして、キャストも豪華になっています。みちおとのバディと月本さんとのバディの違いを楽しんで観ていただけたら嬉しいです。

斎藤
僕はドラマ版のファンとして、ドラマ版はコロナ禍の初期だったと思うんですが、先が見えない中で創意工夫で素晴らしいドラマを作っていただいて、一視聴者として、難しい時期をエンターテインメントに救われました。多くの方にとってこの作品は、今自分が置かれた状況で、「何を真実として未来を見るのか?」と、寄り添ってくれる作品でした。それが、多くの視聴者の思いを乗せて劇場版として進化したのかなと思うので、その必然――パンデミックの最中に生まれるべくして生まれた作品になっているんじゃないかと、一ドラマファン、映画ファンとして完成した作品を観て感銘を受けました。ぜひスクリーンで観ていただきたいと思います。

山崎
ドラマファンの皆さんにも、本作から初めて観ていただく方にも必ず満足していただける作品になっていると思います。ドラマで表現できなかったスケール感や壮大さを、ぜひスクリーンでご覧になっていただきたいと思います。あとは、野球のシーンで、竹野内さんが隠し球で黒木さんにタッチするシーンがあるんですが、その隠し球のボールの握り方、グローブの後ろにボールを挟むというのは、僕が教えました。自分が少年野球時代にやっていたことを竹野内豊さんがやってくださいました。

向井
率直な感想として、映画として良くできているなと思いました。作品として、「エンターテインメント」というのはいろんな意味があると思いますが、本作はヒューマンドラマの部分もあり、コメディ要素もあります。ただ、先ほど竹野内さんがおっしゃったように、伏線がたくさんある中で、いくつかの事件、人間、時間軸が複雑に絡み合います。でも、全然混乱することもなく、中だるみもせず、きれいな繋ぎ目で常に何かが流れている感じがありました。僕はもちろん台本読んでいて内容が分かってはいるんですが、スーッと入ってきてストレスが全くない――絶妙なバランスで練り上げられた脚本と演出の総合力をまざまざと感じました。本当にこの作品に参加できて良かったと改めて思いました。

小日向
たくさんの登場人物たちの葛藤や生き様を田中監督がすごく丁寧に撮ってくれて、本当に満足できる作品になっていると思います。ぜひたくさんの方に観ていただきたいと思います。

映画『イチケイのカラス』(東宝 配給)は2023年1月13日[金]より全国公開
©浅見理都/講談社 
©2023 フジテレビジョン 東宝 研音 講談社 FNS27社

映画『イチケイのカラス』
©浅見理都/講談社
©2023 フジテレビジョン 東宝 研音 講談社 FNS27社

映画『イチケイのカラス』あらすじ・作品データ

入間いるまみちおが、東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称:イチケイ)を去って2年。異動先の熊本で多くの「みちおの犠牲者」を出したみちおは、岡山県瀬戸内の長閑な町に再び異動になっていた。異動早々、みちおが担当することになったのは、平凡な主婦が史上最年少防衛大臣に包丁を突きつけたという傷害事件。事件の背景には、近海で起きたイージス艦と貨物船の衝突事故が関係していた。(2023年/日本映画/119分)
監督:田中 亮  脚本:浜田 秀哉  音楽:服部 隆之
原作:浅見理都「イチケイのカラス」(講談社モーニングKC刊)
出演:竹野内豊 黒木華 斎藤工 向井理

映画『イチケイのカラス』予告編

©浅見理都/講談社
©2023 フジテレビジョン 東宝 研音 講談社 FNS27社

映画『イチケイのカラス』公式サイト
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