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映画『ロストクライム -閃光-』大ヒット舞台あいさつで、警察監修の飯田裕久氏を追悼

映画『ロストクライム -閃光-』大ヒット舞台あいさつで、警察監修の飯田裕久氏を追悼

7月10日、有楽町スバル座にて、映画『ロストクライム-閃光-』の大ヒット御礼舞台あいさつが、主演の渡辺大、奥田瑛二、伊藤俊也監督によって行われました。

© 2010『ロストクライム -閃光-』製作委員会

この日は、7月3日に急逝された同作の監修者である飯田裕久氏を追悼し、喪章をつけて登壇。登壇者は、来場者に対し丁寧に御礼を述べた後、それぞれに作品に対する思いと、哀悼の意を示しました。

渡辺大さん

「大ヒットの舞台挨拶は初めてで、こうやって公の場でお礼を言えることが嬉しいです。奥田さんと共演するのは今回が初めてで、最初のシーンはお互いにすかしながらの演技は緊張しながらも楽しくうまくいったと思います。三億円強奪事件の再現のシーンに実際には出ていなかったのですが、監督のお誘いもあり新潟まで行って来ました」

「飯田さんとは、テレビドラマ『臨場』で去年の2月からのお付き合いで、特に6話で共演したりしました。本当に器用すぎるくらい何でも出来る方でした。3~4年前にこの世界に入られて、同期のような気持ちでした。飯田さんの時代が来ると思っていたので、今の警察ドラマや映画は飯田さんなくして語れないと思っています」

奥田瑛二さん

「クランクインの10日前ぐらいからナーバスな状態になりまして、家族は腫れ物にでも触るかのように接していました。そんなクランクインの初日が、ラーメン屋で食べながら長台詞のシーンで、お互いを探りあいながら演技をしていました。そのシーンは特に見所です。12月6日が川へ飛び込むラストシーンの撮影で、死ぬかと思うほど寒かったです。飛び込む前に神頼みしているのをメイキングカメラに収められてしまって恥ずかしかったです。でもカチンコがなると、犬と一緒で、役者の性で何でもやってしまうんですね」

「警察監修の飯田さんとは、僕の次の作品の相談もしておりこれでよりリアルな作品になるだろうと思っていた矢先のことで……。彼はフレキシブルな人で、物を創ることへの造詣があり、人柄もよかった。お酒も仕事ももっともっと付き合いたかった。映画人として惜しい人をなくしたと思った」

伊藤俊也監督

「実際にあった事件を捜査していくという筋で、たった2時間におさめるのは大変でした」

「警察監修として一緒に本作に関わっていた飯田博久さんは元警視庁捜査一課という良き肩書きで、映画・テレビ業界には欠かせない人でした。この作品にかかわっていただいたことをきっかけに濃いお付き合いをさせていただいていまして、「これからも」と思っていたので、惜しい人を亡くしてしまったという気持ちでいっぱいです」

本作は、永瀬隼介の小説「閃光」をベースに、“昭和最大のミステリー”とされる三億円事件の真相に切り込んでゆく刑事を描いた問題作。映画らしさを大切にした、職人芸の光る骨太な作品に仕上がっている。

日本公開=2010年7月3日
配給=角川映画
© 2010『ロストクライム -閃光-』製作委員会

警察監修・飯田裕久
1963年生まれ、千葉県出身。82年、警視庁入庁。所轄刑事を経て、92年のトリカブト殺人事件を機に警視庁捜査第一課に。地下鉄サリン事件、音羽お受験殺人事件など100件以上の殺人事件に従事。07年、退職後には、その経験を生かし、ドラマ、映画、舞台において、刑事・警察物の企画協力、原案提供や、演技指導、警察操演をおこなう。なお『ロストクライム-閃光-』で初の映画出演も果たした。2010年7月2日、脳出血により死去。

© 2010『ロストクライム -閃光-』製作委員会

公式サイト www.lostcrime.jp
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