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脳活映画『インセプション』は6割が手持ちカメラによるアナログ撮影だった

注目のSF映画『インセプション』来日記者会見が7月21日、六本木のザ・リッツカールトン東京で行われ、主演のレオナルド・ディカプリオと共演の渡辺謙、そしてクリストファー・ノーラン監督、プロデューサーのエマ・トーマスが出席した。

クリストファー・ノーラン監督、レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙

ネタの枯渇がささやかれるハリウッドでは、何よりも新鮮さが求められているという。

そんななか、クリストファー・ノーラン監督オリジナルのアイデアを基に、巨額の製作費が投じられた作品が話題にならないわけがない。監督によれば、「『ダークナイト』での世界的ヒットもあり、スタジオといい関係を築けたこと。またレオ(ナルド・ディカプリオ)と(渡辺)謙が出演を快諾してくれたことは後押しになった」と語る。

レオナルド・ディカプリオと渡辺謙

「(渡辺)謙は日本の宝」と褒め称えるレオナルド・ディカプリオ(左)脚本に魅了され、出演を快諾したレオナルド・ディカプリオは、「最近のハリウッド映画は、過去に使われたプロットのリサイクルが多いなかで、『インセプション』はシュールで重層的な新しいタイプの物語。監督の過去作『メメント』の独創性と『ダークナイト』のスペクタクル性あるハイブリッド作です。日本の皆さんは、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』といったシュールな世界にも躊躇しない土壌があるので、新しいアイデアに対してオープンだと思うし、ぜひこういう映画を応援してほしいと思う」と、自信作だけに、とても饒舌だった。

SF作品というと大概をCGIで表現していると思いがちだが。渡辺謙は、「テクノロジーの進歩は著しいが、この作品の俳優周りは基本的にセットで撮るというアナログな撮影スタイル。映像の6割は手持ちカメラだし、フィルムを用いています」と、念を押す。さらに、「クリス(=クリストファー・ノーラン監督)はあらゆる要素を持っていて、たった半年で複雑な世界観を構築しきったので、本気で(レオナルド・)ダ・ヴィンチの再来なのではと思った」と語ると、ディカプリオも「フェデリコ・フェリーニ監督の『8 1/2』に匹敵する、クリスの集大成」と付け加えるほど、クリストファー・ノーラン監督の才能を大絶賛。

エマ・トーマスとクリストファー・ノーラン

夫婦善哉、エマ・トーマスプロデューサー(左)とクリストファー・ノーラン監督(右)そこで、ノーラン監督の奥さんであるプロデューサーのエマ・トーマスに対して、「監督として素晴らしいところ、大変なところは?」という質問も飛び出すことに。トーマスPは、思わず素になって、このような場で?!とつぶやいていましたが、明快に回答。ノーラン監督は、プロデューサー泣かせな奇才ではなく、作家性にこだわりながらも、制作を考慮できる理想的なタイプなのだとか。

『インセプション』は、人間の夢から潜在意識に忍び込み、そこに眠るアイデアを盗む産業スパイのコブ(ディカプリオ)が、真逆の超難関ミッション=アイデアの植え付けを依頼されたことを機に展開するSFアクション大作。

日本公開=2010年7月23日
配給=ワーナー・ブラザース映画
公式サイト http://www.inceptionmovie.jp/
© 2010 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.

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