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ダスティン・ホフマン来日、監督進出は「今でしょ!」と『カルテット!』を語る

ダスティン・ホフマンと樹木希林
ダスティン・ホフマンと樹木希林

[シネママニエラ] 名優ダスティン・ホフマンが、監督デビュー作『カルテット!人生のオペラハウス』のプロモーションで21年ぶりに来日した。これまでも監督業進出の機会は何度となく訪れたが、本作の脚本との出会いから「いつやるの? 今でしょ!」的に一念発起したことを明かした。そして、同作には「『歳をとり過ぎているから、もうできない』と言われたこともあります。そんなことは私達が決めることで、誰かに言われたくない! そんな精神でこの映画にのぞみました。また現実を私はこの映画で伝えたかったのです」といった思いが込められていることが語られた。

人生の困難に立ち向かう気持ちが大事

同作はピークを過ぎた音楽家たちを追う人間賛歌。引退した音楽家たちが暮らすホーム・ビーチャムハウスでは、ホーム存続の危機が賭かかるコンサートの準備に追われていた。その命運は伝説のカルテット再結成にかかっているのだが……。

ホフマン監督は「音楽家の役には俳優ではなく、本物の音楽家を起用することにこだわりました。その希望が叶いまして本作には素晴らしい方々にご出演いただいています。驚いたことに年齢を理由に仕事の依頼が全然ないという方もいらっしゃいました。演奏ができないのならば仕方がないと思いますが、そんなことはないのに、です。ジーンを演じたマギー(・スミス)は実生活でも杖をついています。それに照明が目にきついからと普段は薄暗くしているというので、撮影中はそういったことも考慮しました」と製作過程を振り返る。

そして「人生の困難に立ち向かう気持ちが大事」だと唱えた。「人間は生きていればさまざまな困難に遭うもの。この場にいる誰しもが、それぞれ大なり小なりの何かを抱えているもの」。人生経験に基づく含蓄ある言葉の数々は説法のよう。すっかり心が洗われました。

会見の途中からは、特別ゲストの樹木希林が参加。「監督が指揮者になったこの作品はとにかくチャーミング。日本では年をとることはあまり素敵だと思われていないので、とても良い機会を頂きました」とコメント。自身の青春時代のスターが目の前にいることからドキドキしているのだと明かすと、ホスマンは樹木の緊張をほぐそうと大サービス。カメラマンへのサービスも兼ね、樹木の頬に2度もキス。さすがの樹木も「40年別居している夫に嫉妬されます」と大テレの表情を見せていた。

ダスティン・ホフマンと樹木希林

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