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『グランド・マスター』称賛にトニー・レオンとウォン・カーウァイ満面の笑み

『グランド・マスター』称賛にトニー・レオンとウォン・カーウァイ満面の笑み

[シネママニエラ] 4年半ぶりに来日した香港の俳優トニー・レオンが、ウォン・カーウァイと観客に『グランド・マスター』を称賛され、喜びのあまり満面の笑みを見せた。永遠のアクションスターであるブルース・リーのただ一人の師匠イップ・マンら中国武術の宗師(グランドマスター)の軌跡が描かれる本作。

トニー・レオン

トニー・レオンは映画『レッドクリフ』前篇のプロモーションで来日していた頃より、詠春拳(えいしゅんけん)を始めたと語っていたが、その試練たるや半端ではない。そのことについてトニーは「習い始めて半年か9か月が経ち、それなりに技を得た頃、トレーナーが相手をしてくれていた時に骨折。それで仕方なく半年休んで、ゼロからスタート。そしてまたクランクイン初日に再び骨折してしまい、振り出しに戻ってしまった。ですので、完成作を観たときには満足感がありました」と吐露する。

左からシェネル、AI、ウォン・カーウァイ、トニー・レオン

そんな過酷な役柄になぜトニーを起用したのか。本作で7度目のタッグとなるのだから、ふたりの間には深い信頼関係があることは察しがつくが、トニーとは20年来の友人でもある監督ウォン・カーウァイがこう述べた。「文人の気質は、目が優しく学者の気質を持っている。そしてロマンチストであること。最良の選択だったと思います。彼はとても武芸の才能があります。初めての武術訓練で素晴らしい腕を見せてくれました」とべた褒め。会場からも同意の拍手が寄せられた。それに対して、トニーは「嬉しいですね。ブルース・リーを見て育ちました。その師匠の役ができることは本当に嬉しいです」と満面の笑顔を見せていた。

構想17年、準備期間8年、撮影に3年という長い年月をかけて完成された本作。ウォン監督は製作しようとしたきっかけを「刺激的でスリルがある素晴らしい武術映画を見せたかったんです。イップ・マンは普通の武人ではなく、文人の気質を持っていて、起伏の激しい人生を歩みました。もとはお金持ちでしたが晩年はすべてを失います。しかし、彼は最後まで自分を奮い立たせて生き様を貫き、グランド・マスターとなった人物ですので映画のテーマに値すると思いました」と語った。

ウォン・カーウァイ、真木よう子、トニー・レオン

なお、TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催されたこのジャパンプレミアには、先日カンヌ国際映画祭で出演作『そして父になる』が審査員賞を受賞し世界進出を果たした真木よう子が、日本公開を祝福して花束を持って駆け付けた。また、AIとシェネルが登壇し、本作のイメージソング「After The Storm feat.シェネル」をパワフルに歌い上げて、トニーと監督は(それまで広東語で話していたが、そこだけは)英語でお礼を述べるほど、その歌声は当然会場の人々をも魅了した。

映画『グランド・マスター』は、2013年5月31日[金]よりTOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー

映画『グランド・マスター』特報

原題=一代宗師
英題=THE GRANDMASTERS
日本公開=2013年5月31日
配給=ギャガ
©2013 Block 2 Pictures Inc. All rights Reserved.

『グランド・マスター(原題=一代宗師)』作品情報
公式サイト
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