斎藤工発案のシネマバード重要文化財・八千代座で盛大に開催！

シネママニエラ編集部

7年前

俳優・斎藤工が発案し、齊藤工として活動する移動映画館「cinéma bird」プロジェクト第５弾「cinéma bird in 熊本2017」が６月２５日に熊本県山鹿市にある、重要文化財の八千代座で行われた。スペシャルゲストとして女優の原田知世、俳優の高良健吾らが駆けつけた。※こちらの記事内は斎藤で統一。
「cinéma bird in 熊本2017」フォトギャラリー

八千代座は、明治４３年に芝居小屋として建造され、国の重要文化財に認定されている。この日は悪天候にも関わらず、３部構成のイベントに約９００人の観客が集まった。この「cinéma bird（読み：シネマバード）」は映画館のない地域や被災地に映画を届けるプロジェクト。映画上映だけでなく、コンセプトに賛同したアーティストやお笑い芸人、舞踊団など、幅広い方々が参画している。

齊藤工は「cinéma birdはただの映画上映会ではなくて、色々なものが集まるお祭り。今日はこの空間に浸って頂いて、来ている皆さんで同じものを共有して頂ければと思います」とコンセプトを紹介。第一部では、中嶋憲正・山鹿市市長が登壇。北海道・洞爺湖のパンカフェを舞台にした映画『しあわせのパン』を上映した。

スペシャルゲストとして、主演女優の原田知世が登場。斎藤は昨年、ドラマ「運命に、似た恋」で原田と共演し、撮影中もよく映画の話していたという。シネマバードについて、原田は「撮影中にも斎藤さんからシネマバードのお話を聞いていたので、今回呼んで頂けてとても嬉しいです。畳の上で映画を見る機会はなかなか無いと思うのですが、作品がより素敵に見えそうですね」と話す。

それから『しあわせのパン』は、「監督が四季を丁寧に撮っていきたいということで、夏から秋にかけてと、翌年の冬にわたって撮影しました。洞爺湖は本当に美しくて、光によって景色がどんどん変わって見えるんですね。私も撮影中しながら、そこにいるだけですごく自然体になれたり、パワーをもらえていたので、それが映像からもきっと伝わると思います」と振り返った。

第二部は、家族の物語を描いたアニメーション映画『ソング・オブ・ザ・シー海のうた』を上映。会場に集まった子どもたちも、幼い兄弟が挑む大冒険のストーリーに、真剣な表情で見入っていた。

スペシャルゲストは、cinéma bird in 福島 2016 でVTR出演した、熊本県出身の俳優・高良健吾が。高良は「今日は工さんが発案した cinéma birdに足を運んで頂いてありがとうございます。僕たちが普段やっている役者の仕事って、決まっている現場に行くことだったりするんですよね。でも工さんは、自分で考えた移動映画館で、映画を皆さんの所に運んでいって、熊本に運んできてくれた。それは僕も熊本出身者としてとても嬉しいし、それを皆さんと一緒に体験できるのがとても嬉しいです」と映画と熊本に対する熱量を伺わせるコメントを残した。

第三部では、８０年代を席巻した数々の大ヒット曲が流れる音楽映画の傑作『シング・ストリート未来へのうた』を上映。高良に加え、熊本出身の映画監督・行定勲も登場。斎藤は「今回、八千代座で開催できたルーツは、実はこの２人にあります。震災直後にすぐ動いていた２人に、『何かできることがないか？』と連絡したときに、復興映画祭の実行委員会のメンバーの方を紹介頂いて、その縁があって今日の開催に至った」と説明。

映画だけでなく、お笑い、ライブ、舞踊、スペシャルゲストのトークショーなど、まさに“フェスティバル”だった今回の「cinéma bird」。次はどの土地に飛び立ち、感動と笑いを届けてくれるのか、早くも次回の開催が待ち遠しい暖かいイベントとなった。