極限潜水『ラスト・ブレス』立体音響予告編とインタビュー
命綱を断たれ海底に取り残されたダイバーが、“生存確率0%”からの脱出に挑む実話に基づくサバイバルスリラー『ラスト・ブレス』(原題 Last Breath )より、“極限潜水”立体音響予告編到着。あわせてキャストインタビューの抜粋をお届けする。

© LB 2023 Limited
本作の主人公は深海で命がけのミッションに挑む3人の “飽和潜水士”。面倒見のいいベテラン潜水士ダンカン役を『ゾンビランド』や『ヴェノム』のウディ・ハレルソン、ぶっきらぼうだがプロ意識の強いデイヴ役をMCU新作『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への出演を控えるシム・リウ、若手潜水士のクリス役をフローレンス・ピューとの交際で話題の若手俳優フィン・コールがそれぞれ演じている。監督はこれまでBBCやナショナル ジオグラフィックで活躍してきたドキュメンタリー作家のアレックス・パーキンソンが務め、2012年に起こった潜水事故の信じがたい実話を、『ゼロ・グラビティ』を彷彿とさせると圧倒的な没入感と壮大なスケールで描き出した。
酸素残量はわずが10分――
潜水支援船のタロス号が北海でガス・パイプラインの補修を行うため、スコットランドのアバディーン港から出航。ところがベテランのダンカン、プロ意識の強いデイヴ、若手のクリスという3人の飽和潜水士が、水深91メートルの海底で作業を行っている最中、タロス号のコンピュータ・システムが異常をきたす非常事態が発生。
制御不能となったタロス号が荒波に流されたことで、命綱が切れたクリスは深海に投げ出されてしまう。クリスの潜水服に装備された緊急ボンベの酸素は、わずか10分しかもたない。海底の潜水ベルにとどまったダンカンとデイヴ、タロス号の乗組員はあらゆる手を尽くしてクリスの救助を試みるが、それはあまりにも絶望的な時間との闘いだった……。
2月に全米公開され、『キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド』に次いで興収チャート初登場2位のスマッシュ・ヒットを記録した同作。世界中の海底に張り巡らされたパイプラインや通信ケーブルを守る飽和潜水士は、“地球上で最も危険を伴う職業”のひとつと言われている。事故によって一人のダイバーが深い海底に取り残されたとき、生存確率が刻一刻とゼロに近づいていくタイムリミットが“息もつけない”サスペンスを生み出し、それでも救出を諦めない仲間達の不屈の精神や、全力で職務を全うする船員達が織りなす、熱いレスキュー・ドラマとしても見ごたえのある作品となった。
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なお、ウディ・ハレルソン、シム・リウ、フィン・コールのインタビューでは、それぞれ一問ずつ質問が投げかけられた。まず最初に本作への出演の経緯について聞かれたウディ・ハレルソンは、2023年の主演作『チャンピオンズ』のプロデューサー、ポール・ブルックスから『ラスト・ブレス』の原作を勧められたことがきっかけだと語る。原作は同じくアレックス・パーキンソン監督による同名のドキュメンタリーで、世界的に高い評価を受けてきた作品。ドキュメンタリーを観て、そのあまりの衝撃に「脚本も読まず、出演を決めた」ことを明かしたハレルソンだが、隣に座るシム・リウとフィン・コールからは、「彼はまだ脚本を読んでないよ」といじられる始末。ハレルソンは2人とはかなり年齢差があるが、現場ではハレルソンが積極的にユーモアを交え話しかけていたようで、2人の父親のような存在となっていたそう。インタビュー映像からも3人の関係性の良さがうかがえる。

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次の質問は、撮影前のトレーニングについて中堅のシム・リウに投げかけられた。シム・リウとフィン・コールは、スタント無しで実際に水中に潜りながら撮影する必要があったため、撮影前に3~4週間かけて毎日潜水のトレーニングを受けたようで、そのときの経験について「これまでのキャリアの中で最も印象的な経験だった」と熱弁。さらに、ダイビングインストラクターはジェームズ・キャメロン監督の『アビス』や『アバター』シリーズへの参加で知られるジョン・ガーランドが務めていることも明かした。大作映画を支えてきたプロフェッショナルによって本物のダイバーと同じように訓練され、本作の深海描写は「現実に限りなく近い映像になっている」と語り、それは「俳優として、とてもやりがいがあることだった」と振り返った。
最後の質問は、それぞれが演じた役の本人と会ったときのことについて。本作の撮影現場には、ダンカン・オールコック、デイヴ・ユアサ、クリス・レモンズという本作の主人公たちのモデルとなった3人の飽和潜水士が訪れ、役者たちと意見を交わしたそう。そのときのことについて、クリスを演じたフィン・コールは「間違いなく演技の糧になった」と語る。特にクリスは深海にひとり取り残されるという、誰もが経験したことのない体験をしている人物だ。そのため、フィン・コールにとって脚本に書かれていないクリス自身の人生経験を聞くことは、何よりも重要なアプローチだったようで、クリスとの会話は「映画の完成度にも影響している」と語っている。本作は迫力満点の深海描写だけでなく、登場人物たちのリアリティにも注目だ。
映画『ラスト・ブレス』(キノフィルムズ 配給)は2025年9月26日[金]より全国公開
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出演:ウディ・ハレルソン シム・リウ フィン・コール
監督:アレックス・パーキンソン
原作:ドキュメンタリー『ラスト・ブレス』(メットフィルム)
脚本:ミッチェル・ラフォーチュン アレックス・パーキンソン&デヴィッド・ブルックス
(2025年米・英映画/カラー/5.1ch/シネマスコープ/93分 日本語字幕翻訳:大西公子)
映画『ラスト・ブレス』公式サイトhttps://lastbreath.jp/
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