映画『アルバート氏の人生』日本版ポスター

グレン・クローズが『アルバート氏の人生』で女優生命をかけた理由

映画予告編

グレン・クローズが『アルバート氏の人生』で女優生命をかけた理由

[シネママニエラ]大女優グレン・クローズが肺炎になりながらも撮影を続行した映画『アルバート氏の人生』が、来年2013年に日本公開される。映画化の企画は、1982年に、ジョージ・ムーア著の短編小説「The Singular Life of Albert Nobbs」を基にしたオフ・ブロードウェーの戯曲「アルバート・ノッブス」で、グレン・クローズが主演を演じたことが始まり。「アルバートは本当にすばらしいキャラクターだと思う。ストーリーもシンプルで、感情を揺さぶる妙な力を持っているわ」

グレン・クローズが女優生命をかけた理由

グレン・クローズといえば、映画『ガープの世界』、『危険な情事』といった印象が強いが、最近では海外ドラマ「ダメージ」でのカリスマ女弁護士パティ・ヒューズ役で広く知られている。これまでにトニー賞を3回受賞し、アカデミー賞には6回ノミネートされている演技派。そんな彼女が舞台アルバート・ノッブスを演じた日から実に30年もの歳月をかけて、同作の映画化を夢みて、ついに実現させたのだ。それゆえ映画『アルバート氏の人生』では主演+共同脚本+プロデューサーの三役を務めた。とくに映画版の配役について、ジャネット・マクティア、ジョナサン・リス・マイヤーズもしくはジョン・ライトを強く切望したといわれる。

グレン・クローズ肺炎になりながらも本作を撮影

映画『彼女を見ればわかること』『美しい人』のロドリゴ・ガルシア監督は、グレン・クローズの並々ならぬ思い、そして台本の素晴らしさに惚れ込み、メガホンを執った。女性に対しての尊敬と愛情の念を感じさせるガルシア監督らしく本作品では、ひっそりと暮らす一人の女性の精神生活とアイデンティティに関する問題に臨んだ。

グロンの思いはこの言葉に集約される。「死ぬ前に、大スクリーンでこの役を演じなきゃいけないの」
アイルランドのダブリンで撮影された本作は、撮影日数わずか34日。肺炎になりながらも本作を撮影したグレン。思えば、『危険な情事』の壮絶なバトルシーンも妊娠中(※ただし撮影後に発覚)だったこともありました。大女優がそこまでする理由は、映画『アルバート氏の人生』の中にあると受け止めていいでしょう。

そして昨年のアカデミー賞では、クローズが主演女優賞、そして英国実力派女優のジャネット・マクティアが助演女優賞にノミネートされるなど、高い評価をうけた。そのほかのキャストはミア・ワシコウスカ、アーロン・ジョンソン(アーロン・テイラー=ジョンソン)、ポーリーン・コリンズ、ブレンダ・フリッカー、ジョナサン・リス・マイヤーズ、ブレンダン・グリーソンら。

映画『アルバート氏の人生』ストーリー
本当の自分は、タキシードの下に隠して生きてきた。9世紀のアイルランド。モリソンズホテルでウェイターとして働くアルバート(グレン・クローズ)。人付き合いを避け、ひっそりと生活しているアルバートは、長年、誰にも言えない重大な秘密を隠してきた。それは、“彼”が貧しく孤独な生活から逃れるため、男性として生きてきた“女性”だったということ。ある日、ハンサムなペンキ屋のヒューバート(ジャネット・マクティア)がアルバートの働くホテルにやってきた。自分らしく生きる彼の存在に影響されたアルバートは……。

映画『アルバート氏の人生』予告編

©Morrison Films

2011年アイルランド映画/113分
原題=ALBERT NOBBS
日本公開=2013年1月18日
配給=トランスフォーマー
公式サイト http://albert-movie.com/
©Morrison Films

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