沖田修一監督「映画『モヒカン故郷に帰る』で最も大切にしたのは普段は言葉にしないような気持ち」

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沖田修一監督インタビュー、映画『モヒカン故郷に帰る』
沖田修一監督
[シネママニエラ]沖田修一監督は、原作モノの映画化が全盛のなかオリジナル脚本で勝負もできる稀有な才能の持ち主だ。最新作となる映画『モヒカン故郷に帰る』もオリジナルの物語で、松田龍平、柄本 明、前田敦子、もたいまさこ、千葉雄大という豪華キャストを集めた家族ドラマになっている。沖田監督に、お話しを伺った。

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映画『モヒカン故郷に帰る』作品情報・予告編

映画『モヒカン故郷に帰る』あらすじ
7年ぶりに故郷・戸鼻島(とびじま)に帰るという親不孝息子・永吉(松田)と、矢沢永吉をこよなく愛す頑固おやじ・治(柄本)、広島カープ好きの母・春子(もたい)、弟・浩二(千葉)の3人は、永吉の恋人・由佳と初対面。初孫懐妊の吉報と、家長の末期ガンの知らせに、家族はいかに対峙していくのか。

「物語の原案はずいぶんと前にあったものです、本作では父と息子の関係を軸にしたものを描きたくて、それをふくらませて書いたものです。父と息子の関係を描くうえで、最も大切にしたかったのは、普段は言葉にしないような気持ちを吐露していくという永吉と治が海辺で夕陽に向かって座り、本音で語りあうシーン。生きていれば、それでよくて。できることなら難しい話はしたくない。そんな家族の一大事を映画にしたいと思いました。何がリアルかというのは人それぞれ違いますし、親孝行のかたちに正解はないけれども、親の最期を知る可能性は誰にでもありうることであり、いつかは直面するようなお話だと思いますから。

沖田監督と松田龍平、映画『モヒカン故郷に帰る』撮影現場より
©2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会
キャスティングでは松田さんが最初に決まって、そして父親に柄本さんという、うれしい組み合わせになりました。そこに、もたいさん、千葉さんという一見、家族らしく見えなさそうな組み合わせですけれども、そういうご家族って実際にいらっしゃいますよね。自分も現場に入るまでは、どうなるのだろうと期待と不安が半々でしたが、期待以上にいい雰囲気になりました。そこに、前田さんというお嫁さん(候補)が入ることで、家族の空気感が変わっていくんです。

前田さんに関しては、妊婦姿を見てみたいと思って、起用しているんです(笑)。臨月近くの大きなお腹をしているのに、海を目の前にしたら『海だぁ』と駆け出してしまう無邪気な嫁、それを親身になって追いかけるもたいさんがいらして、姑と嫁という間柄も、もたいさんと前田さんが演じることで微笑ましくなりましたよね。瀬戸内海に浮かぶ四島で約1か月に渡る撮影したのですが、実はお二人が左利きだということに撮影中に気がつきまして、この配役は『イケるぞ』と確信しました。左利きというのは、劇中の料理シーンにも生きて効果が出たと思います。

作品をご覧になると、島の方々に出演していただいていることがわかるかと思うのですが、治が教えている吹奏楽部のメンバーも野呂役、清水役の2名以外は、現地の中学生なんです。(映画『ソロモンの偽証』シリーズなどに出演の女優で清水役の)富田望生さんはオーディションで、この子だ!と。彼女は大ベテランの柄本さん相手のお芝居でも、物おじせずに演じてくれましたし、教室での演奏シーンでは7台のカメラを回すという大掛かりな撮影もしたけれど、生徒たちの結束は年齢的にも近いので彼女たちに任せてしまった部分がありました。大変な思いをされたでしょうが、とても感謝しています。今後の活躍にも期待しています」

沖田修一(おきた しゅういち)監督

1977年、埼玉県出身。日本大学芸術学部映画学科卒業。短編『鍋と友達』が第7回水戸短編映画祭にてグランプリを受賞。初の長編作品『このすばらしきせかい』を監督。テレビドラマの脚本・演出を経て、監督・脚本を手がけた『南極料理人』で商業映画デビューを果たす。これまでに『キツツキと雨』『横道世之介』『滝を見にいく』等の長編映画がある。

映画『モヒカン故郷に帰る』(東京テアトル配給)は2016年3月26日広島先行、4月9日より全国拡大公開
公式サイト http://mohican-movie.jp/

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