映画『ダンスウィズミー』ニューヨーク ジャパン・カッツ @米国ジャパン・ソサエティ

三吉彩花『ダンスウィズミー』は「女優人生の宝物」

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三吉彩花『ダンスウィズミー』は「女優人生の宝物」

女優の三吉彩花が主演する、矢口史靖監督の映画『ダンスウィズミー』が7月19日、北米最大の日本映画の祭典である第13回 ニューヨーク ジャパン・カッツにて、オープニング作品として上映されることにあわせて渡米。同作でヒロイン・静香を演じた三吉は「メンタルも体力もすごく鍛えられた」として、本作の出演を「女優人生の宝物」だと言い表した。

三吉彩花『ダンスウィズミー』は「女優人生の宝物」
左から三吉彩花、矢口史靖監督、ニューヨーク ジャパン・カッツにて
©Mike Nogami.

映画『ウォーターボーイズ』『ハッピーフライト』の矢口監督が構想16年にしてミュージカルを題材にした本作は、斬新な切り口のコメディ・ミュージカルだ。

上映前のイベントには、三吉と矢口監督が登場し、会場は大興奮に包まれた。矢口監督から「この映画の監督をしました矢口史靖です。普通の人が急に歌ったり踊り出したりするミュージカルって、おかしくない? そんな人、もし本当にいたら、僕からみたら病気です」と英語で“ミュージカル映画のなぜ?”をNYの観客に対して投げかけた。続けて「この映画はそんなミュージカル映画のなぜ? と思うことをテーマに作りました。ニューヨークのみなさんも楽しんでください!」とユーモアたっぷりにスピーチ。観客は大爆笑だった。

三吉は、現在勉強中という英語で「三吉彩花です。今日は映画を観にお越しくださり、ありがとうございます。この映画はとても楽しいミュージカルコメディ映画になっています。歌ったり、踊ったり、驚きもいっぱいあります。とってもハッピーになれる作品になっていると思います、是非最後まで楽しんでいってください」と感謝の気持ちを語った。

映画『ダンスウィズミー』(矢口史靖監督)
ヒロイン・静香を演じた三吉
©2019「ダンスウィズミー」製作委員会

そして、上映後に再びステージ上に登場した2人。まず本作を制作した意図を聞かれた矢口監督は「小さい頃からミュージカル映画を観ていましたが、好きになったり嫌いになったりを繰り返しており、エンターテイメントに思いっきり入り込むことができない日本人の一人で、ミュージカル映画が少し恥ずかし思え、抵抗がありました。さっきまで普通にしていた人が急に歌い出すってやっぱりおかしいじゃないか、そしてそういう人が現実にもしいたら、不審者ではないかな?と僕は思っていました。でもいままでミュージカル映画でそんな不審者扱いされる人はいませんでした。それなら僕がミュージカルをすればするほど、不審者扱いされるという映画を作りたいな、と思いました」と思いを語り、どんなミュージカル映画を観ておかしいなと思ったのですかと聞かれると「『ウェストサイドストーリー』とか『サウンドオブミュージック』とか『ラ・ラ・ランド』でいえば、最初の高速道路のシーンですね。あのシーンを観ると警察が本当にあの人達を捕まえるの大変そうだなと思います」と持論を展開。

続いてダンスや歌など大変な役だったと思いますがと聞かれた三吉は「今回はオーディションで矢口監督に選んでいただいたんですが、普通の東京に暮らしているOLにも見えて、尚且つミュージカルシーンも華やかに見せなくちゃいけないなど色々必要事項があったので、監督とたくさん相談しながら役を作っていきました。ダンスと歌に関しては、撮影が始まる2か月前くらいから基礎から練習を始めまして、ちょうど1年前の夏だったのですごく暑かったですし、初めてのいろんな歌とダンスに挑戦しなくてはいけなかったため、精神的にも体力的にも練習期間が一番ハードで、クランクイン前に入院してました」と話すと会場からは感心の声が。三吉は「でもおかげでメンタルも体力もすごく鍛えられたので、監督やスタッフの方、キャストの方と、あの夏を過ごせたのは、私の今後の女優人生において宝物になりました。それにテーブルクロス引きもできるようになりました!テーブルクロス引きのお仕事があったら呼んでください」とユーモアを交えた語り口で、当時を振り返った。

“社会を風刺している映画が多い”と言われると、矢口監督は悩みつつも、「僕はスマートフォンを持っていませんし、どうせ使えないと思っているので持っていません。主人公の静香に社会批判をさせようとは思っていません。ただ、あの年代で東京で働いているとしたら、静香というキャラクターはトップクラスの稼ぎをしていて幸せな生活をしている人です。でも、静香はその生活に実は満足しておらず、本当に自分のしたいことを催眠術をきっかけに、相棒と共に探しに行き、発見させてあげたかったのです」と静香への思いを語った。

三吉は“ミュージカル映画に対する反応の違いを感じるか”という質問に対し、「私自身はミュージカル映画に違和感はなく、普通に好きだったんです。日本でジャパンプレミアを行って、日本のみなさんにはじめて観て頂いたのですが、お客さんも楽しんでみてくださっていました。ただ日本で上映されるミュージカル映画は海外からの入ってきているものが多いので、周りを気にせず映画館で大きく笑ったりだとか、一緒に歌ったりするのは、日本だとまだ少しハードルが高いのかなと思います。なので、この映画をきっかけにどんどん歌って踊って映画館でも楽しんでもらえる映画にしたいなと思っています」と思いを語った。

映画『ダンスウィズミー』(ワーナー・ブラザース映画 配給)は2019年8月16日[金]より全国公開
©2019「ダンスウィズミー」製作委員会
 

映画『ダンスウィズミー』本編クリップ

©2019「ダンスウィズミー」製作委員会

映画『ダンスウィズミー』公式サイト dancewithme.jp
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矢口史靖監督『ダンスウィズミー』三吉彩花ら出演者の歌とダンスは吹替なし

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