左から斎藤工、樋口真嗣監督、円谷プロの祭典「TSUBURAYA_CONVENTION 2019」にて

樋口真嗣監督×斎藤工『シン・ウルトラマン』デザインお披露目

映画会見/イベントレポート

樋口真嗣監督×斎藤工『シン・ウルトラマン』デザインお披露目

円谷プロの祭典「TSUBURAYA CONVENTION 2019」が12月14日開幕し、映画『シン・ウルトラマン』の樋口真嗣監督と主演の斎藤工がオープニングセレモニーに登壇し、映画に登場する「ウルトラマン」デザインのお披露目に立ち会った。

左から斎藤工、樋口真嗣監督、円谷プロの祭典「TSUBURAYA_CONVENTION 2019」にて
左から斎藤工、樋口真嗣監督、円谷プロの祭典「TSUBURAYA_CONVENTION 2019」にて ©2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

この日のセレモニーでは、映画『シン・ウルトラマン』に登場する「ウルトラマン」のデザインの雛形も公開され、樋口監督と斎藤が「ウルトラマン」の思い出を語った。下記に掲載。

映画『シン・ウルトラマン』のデザインは、『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』などで実質的な美術総監督として今に続く「ウルトラマンシリーズ」の世界観構築に大きな功績を残した成田亨(なりた とおる)氏が1983年に描いた絵画「真実と正義と美の化身」がコンセプト。

「株式会社 円谷プロダクション」としても「初めて庵野秀明氏と『シン・ウルトラマン』の企画の話をした時から、 庵野氏にはある想いがありました。 それは、成田亨氏の描いた「真実と正義と美の化身」を今作のデザインコンセプトにしたいということ」だったとしている。また「株式会社 円谷プロダクション」塚越隆行代表取締役会長兼CEOは、「 今作をご覧になる多くの方が最高にして美しい「ウルトラマン」を目撃します。 どうぞご期待ください」とコメントを残した。

成田亨「真実と正義と美の化身」1983年
成田亨「真実と正義と美の化身」1983年

「TSUBURAYA CONVENTION 2019」は2019年12月14日、15日に東京ドームシティにて開催
映画『シン・ウルトラマン』(東宝配給)は2021年公開
©2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

樋口真嗣さん(監督)

・「ウルトラマン」との思い出

樋口真嗣さん:「ウルトラマン」は物心ついた時から浴びるように観て育ちました。自分にとって心の一部です。

・『シン・ウルトラマン』撮影現場の雰囲気

樋口真嗣さん:色んなキャストの方と、世代を超えた仲で「ウルトラマン」を通じて良いチームになりました。 撮影は楽しく、撮影が終わっても、いつまでも気分に浸っていたいです。

・『シン・ウルトラマン』の「ウルトラマン」デザインの感想

樋口真嗣さん:かつて自分で「ウルトラマン」をやってしまう程、「ウルトラマン」が好きな庵野秀明の想いを結晶させたいというのが我々の仕事です。庵野が望んでいる、どういうのが好きなのか、どういう「ウルトラマン」を見たいのか、作りたいのか、という事を徹底的に集めてこの形になりました。成田亨さんと佐々木明さんが最初に作られた彫刻の複製をよく見ると、左右非対称になっていて、それがものすごく人間的なものを感じて、「これは人の手が作った素晴らしいものなんだ」「一番最初に作られたものにもう一度戻りたい」そんなところから全てが始まりました。

・皆様へのメッセージ

樋口真嗣さん:今日お見せできたのはごく一部で、これからまだまだやらなければならない事がいっぱいあります。2021年に向けて完成させるべく、頑張っていきたいと思います。ご期待ください。

 映画『シン・ウルトラマン』のデザインの
映画『シン・ウルトラマン』のデザイン©2021「シン・ウルトラマン」製作委員会
斎藤工さん

・「ウルトラマン」との思い出

斎藤工さん:父が『ウルトラマンタロウ』の現場で働いていた影響もあって、「ウルトラマン」や怪獣の人形が唯一の遊び道具でした。

・『シン・ウルトラマン』の出演オファーを受けた時の感想

斎藤工さん:“ウルトラマンになる男”に選ばれた時は、まさか自分が本当に変身する、という人生とは思っていなかったので夢の様でした。物語の内容はまだお話しできませんが、「だから僕がやるんだ」という理由がそこに書かれていた気がしたという不思議な体験をしました。

・『シン・ウルトラマン』の「ウルトラマン」デザインの感想

斎藤工さん:ずっと見ていられる美しさがありますね。すごく自然な生命体な気がします。

・皆様へのメッセージ

斎藤工さん:「令和の子供たち」だけではなく、「令和の大人たち」にも必要な作品が生まれようとしています。オリンピック後の東京が、日本が、どうなっていくのか真価が問われる時代がやってくると思います。その時代に必要な作品が生まれると、心から期待しております。皆さん是非2021年を楽しみにお待ちください。

庵野秀明さん(映画『シン・ウルトラマン』企画・脚本)

・『シン・ウルトラマン』の「ウルトラマン」について(2019/12/11)
成田亨氏の描いた『真実と正義と美の化身』を観た瞬間に感じた「この美しさを何とか映像に出来ないか」という想いが、 今作のデザインコンセプトの原点でした。
我々が『ウルトラマン』というエポックな作品を今一度現代で描く際に、 ウルトラマン自身の姿をどう描くのか。 その問題の答えは、 自ずと決まっていました。
それは、 成田亨氏の目指した本来の姿を描く。 現在のCGでしか描けない、 成田氏が望んでいたテイストの再現を目指す事です。 世界観を現代に再構築する事は挑戦出来てもあの姿を改める必要を感じ得ず、 成田亨・佐々木明両氏の創作したオリジナルへの回帰しか、 我々の求めるデザインコンセプトを見出せませんでした。
その為に―――
『真実と正義と美の化身』と成田氏が当時から後年にかけて描いていた様々なウルトラマンのイメージを踏襲し融合し再構成させた新たな体表のライン。
成田氏が監修した、 佐々木明氏制作によるマスク。
成田氏が望んだ、 古谷敏氏の体型データをベースとした体躯。
成田氏が望まなかった、 眼の部分に覗き穴を入れない。
成田氏が望まなかった、 スーツ着脱用ファスナーに伴う背鰭を付けない。
そして、 成田氏が望まなかった、 カラータイマーを付けない。
と、 いう作業を行った結果が今回のデザインです。
ウルトラマンの美しさに、 少しでも近づきたいという願いから生まれた姿です。
この想いが、 わずかでも観客の皆様に伝わる事が出来れば、 幸いです。
企画・脚本 庵野秀明

映画『シン・ウルトラマン』

出演:斎藤工 長澤まさみ 有岡大貴 早見あかり 田中哲司 / 西島秀俊
   山本耕史 岩松 了 長塚圭史 嶋田久作 益岡徹 山崎一 和田聰宏
企画・脚本:庵野秀明
監督:樋口真嗣
音楽:鷺巣詩郎
製作:円谷プロダクション 東宝 カラー
製作プロダクション:東宝映画 シネバザール

「TSUBURAYA CONVENTION 2019」公式サイトhttps://tsubu-con.com/
映画『シン・ウルトラマン』公式サイトhttps://shin-ultraman.jp
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