『もうひとりの息子』ロレーヌ・レヴィ監督

第25回東京国際映画祭グランプリは『もうひとりの息子』(フランス)!

ニュース 東京国際映画祭
『もうひとりの息子』ロレーヌ・レヴィ監督
©Rapsodie Production – Cité Films

10月28日、第25回東京国際映画祭が閉幕。「今こそ、映画の力(ちから)」をテーマにした本年の祭典、そのクロージングセレモニーが華やかに催され、受賞結果も発表された。画像は、東京サクラグランプリ受賞作『もうひとりの息子』。The Other Son [ Le fils de l’Autre ]

『もうひとりの息子』は「互いに手を差し伸べることを描いた希望の映画」

1985年よりスタートした本映画祭は、日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の国際映画祭として、今年で第25回目の節目の年を迎えた。中核をなすコンペティション部門には、91か国1,332本のエントリーの中から、15本を選出。

その審査委員長を務めたロジャー・コーマンは、この日審査を終えての感想として、「たくさんの作品から審査することになりました。どの作品も素晴らしく、本当の意味で“映画の力”を体験しました。文化や環境の異なるなか、学ぶことが多かったです。それらの映画の真髄には共通のテーマがありまして、それは人間性です。すばらしい人間性を持っていることを信じ、希望を抱いています」との総評を述べた。

■コンペティション部門

東京サクラグランプリ
『もうひとりの息子』フランス
ロレーヌ・レヴィ「(2冠を得て)本当ですか? 最高の日になりました。ありがとうございます。フランス人の共同脚本家ナタリー・サウジョン、ノアム・フィトゥッシに感謝します。この賞をイスラエルとパレスチナの子どもたちに捧げたいと思います」

最優秀監督賞
ロレーヌ・レヴィ『もうひとりの息子』
ロレーヌ・レヴィ「とても光栄に思います。俳優、スタッフ、プロデューサーに感謝しています。ありがとう、東京!」

審査員特別賞
『未熟な犯罪者』韓国
カン・イグァン監督「映画祭での上映にお礼を。映画を創る人は同じ考えを共にする、友とつながる場でもある。観客に、出演してくれたふたりに、改めてありがとうと申し上げたい」

最優秀芸術貢献賞
パンカジ・クマール(撮影監督)『テセウスの船』
アイーダ・エル・カーシフ(主演女優)「(パンカジ氏に代わりスピーチ)。パンカジは素晴らしい才能の持ち主です。」

最優秀男優賞
ソ・ヨンジュ『未熟な犯罪者』
ソ・ヨンジュ「ありがとうございます。素晴らしい体験でしたし、受賞に驚いております、大変うれしいです」

最優秀女優賞
ネスリハン・アタギュル『天と地の間のどこか』

コンペティション観客賞
『フラッシュバックメモリーズ 3D』
松江哲明監督「映画祭開幕の3日前に完成したので、映画祭の方々にはご心配をかけてしまうという状態でした。GOMAさん、すみれさん、まーちゃんに感謝を述べたいと思います」

■TOYOTA Earth Grand Prix
『聖者からの食事』キャンディダ・ブラディ監督

■TOYOTA Earth Grand Prix審査員特別賞
『ゴミ地球の代償』ヴァレリー・ベルトー監督、フィリップ・ウィチュス監督

■日本映画・ある視点部門作品賞
『GFP BUNNY-タリウム少女のプログラム-』土屋豊監督

■アジア映画賞
最優秀アジア映画賞
『沈黙の夜』
レイス・チェリッキ監督

総評「カメラワーク、構成力、すべてにおいて観客の目を意識していた。映画の力を信じていることが感じられた」

アジア映画賞スペシャルメンション
『兵士、その後』スリランカ
『老人ホームをとびだして』中国
『ブワカウ』フィリピン

そして5年に及び映画祭チェアマンを務めた依田 巽氏より、次回のチェアマン椎名 保(角川書店・取締役相談役)氏が発表された。

第25回東京国際映画祭は、2012年10月20日(土)から10月28日(日)の9日間、六本木ヒルズ他にて開催された。
公式サイト www.tiff-jp.net

昨年のサクラグランプリ受賞作は『最強のふたり』(フランス)

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