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映画『ハーモニー』

映画『ハーモニー』(監督=なかむらたかし、マイケル・アリアス)
©Project Itoh /HARMONY

来たるべき優しきディストピアが描かれた「ハーモニー」の刊行は2008年。病に倒れた伊藤計劃は、本作を遺して2009年、この世を去る。
クリエイターのセンスを生かしたエッジのきいた映像で、世界のファンをうならせてきたStudio4℃と、『AKIRA』の作画監督として世界に知られたなかむらと、アメリカ出身で『鉄コン筋クリート』を監督したアリアスのコンビが監督を担う。

映画『ハーモニー』あらすじ

「大災禍」と呼ばれる世界規模の混沌から復興した世界。かつて起きた「大災禍」の反動で、世界は極端な健康志向と社会の調和を重んじた、超高度医療社会へと移行していた。

優しさと慈愛に満ちたまがい物の世界

そんな優しさと慈愛に満ちたまがい物の世界に、立ち向かう術を日々考えている少女がいた。少女の名前は御冷ミァハ。世界への抵抗を示すため、彼女は、自らのカリスマ性に惹かれた二人の少女とともに、ある日自殺を果たす。

13年後、霧慧トァンは優しすぎる日本社会を嫌い、戦場の平和維持活動の最前線にいた。霧慧トァンは、かつての自殺事件で生き残った少女。平和に慣れ過ぎた世界に対して、ある犯行グループが数千人規模の命を奪う事件を起こす。

犯行グループからの世界に向けて出された「宣言」によって、世界は再び恐怖へと叩き落される。霧慧トァンは、その宣言から、死んだはずの御冷ミァハの息遣いを感じ取る。トァンは、かつてともに死のうとしたミァハの存在を確かめるため立ち上がる。

沢城みゆき(霧慧トァン役)

「こんなにも単品で、命のことだけ取り扱った物語を私は見たことがありません。戦争や病気、家族といった他の要素を何も纏わない、剥き出しの、命の、命の意志のお話。その化身の様にして劇中存在するミァハを心が強烈に警戒するせいで、ちっともトァンの印象が残りません。あんなに喋ったのに!(笑)」

[スタッフ]
原作=「ハーモニー」伊藤計劃(ハヤカワ文庫JA)
監督=なかむらたかし、マイケル・アリアス
脚本=山本幸治 キャラクター原案=redjuice
演出・CGI監督=廣田裕介 キャラクターデザイン・総作画監督=田中孝弘
プロップデザイン・作画監督=竹内一義
メカデザイン・エフェクト作画監督=渡辺浩二
色彩設計=成毛久美子 美術監督=狹田修、新林希文
編集=重村建吾 音楽=池 頼広 録音演出=名倉靖
音響デザイン=笠松広司
主題歌=「Ghost of a smile」EGOIST(ソニー・ミュージックレコーズ)
アニメーション制作=STUDIO4℃ 制作=Project Itoh

[キャスト]
沢城みゆき、上田麗奈、洲崎 綾、榊原良子、大塚明夫、三木眞一郎、チョー、森田順平

[CV]
霧慧トァン=沢城みゆき
御冷ミァハ=上田麗奈
零下堂キアン=洲崎 綾
オスカー・シュタウフェンベルク=榊原良子
アサフ=大塚明夫
エリヤ・ヴァシロフ=三木眞一郎
冴紀ケイタ=チョー
霧慧ヌァザ=森田順平

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日本映画/120分
英題=HARMONY(2015)IMDb
日本公開=2015年12月4日 → 2015年11月13日
配給=東宝映像事業部
公式サイト project-itoh.com

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