映画『怒り』完成報告会見のフォトセッションにて

<渡辺謙>李監督の映画『怒り』は「一日一日を耐え忍ぶ闘い」

映画会見/イベントレポート

[シネママニエラ]俳優の渡辺謙が主演映画『怒り』完成報告会見に出席し、愛情を持って厳しく演出する李相日監督について、「夜中の2時、3時にステーキを食べる人。ちょっと常軌を逸しているかもしれない人間」だと素顔を明かし、その現場で俳優は「一日一日を耐え忍ぶ闘い」を強いられるが最終的に「いいなって思える作品になるので悔しい」というツンデレ表現で称えた。

<渡辺謙>李監督の映画『怒り』は「一日一日を耐え忍ぶ闘い」
怒りコントロール法は?

会見には渡辺をはじめ、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、ピエール瀧、三浦貴大、高畑充希、原日出子、佐久本宝、宮﨑あおい、妻夫木聡、川村元気(プロデューサー)、吉田修一(原作者)、李相日監督が出席した。

<渡辺謙>李監督の映画『怒り』は「一日一日を耐え忍ぶ闘い」

吉田修一著の小説をベースに、昨年の8月から10月中旬まで、東京編・沖縄編・千葉編として撮影した本作は、豪華キャストが終結し未解決殺人事件を起点とした群像劇となっている。渡辺は「すばらしい俳優たちが魂をぶつけ合う作品」だと魅力を端的に表現。

登壇者は李監督の厳しさに言及。オーディションで泉役を射止めた広瀬すずは、現場で監督に相当しごかれたそうで、「監督がご飯を食べているのを見て、人間だと思った」と率直に語り、場内が笑いに包まれた。実は監督から「監督のバカヤロー」と叫ぶお許しが出たそうで、実際にそう叫んだところスッキリしたという逸話を披露した。

広瀬すず「監督がご飯を食べているのを見て、人間だと思った。」
広瀬すず

李監督は、沖縄編の若手広瀬と佐久本について、「その人の持っている魂の強さとか、持って生まれたものがある。オーディションでたくさんの出会いがあるなかで、引き合うものがあった。正直、ずいぶんたたきましたけど、たたくとしなやかに起き上がる魂の持ち主。広瀬は太陽のようにエネルギーを放出、(佐久本)宝は穏やかですけども覗くと海のように深いものがある」と独自の表現で監督からみたふたりの魅力を話す。

タイトルに絡めて、記者から怒りのコントロール方法を問われると、「大人になったので沸点100度の前段階85度で一旦切るように訓練されている。それに時間が経てば忘れる」(渡辺)、「僕はまだ子どもなので、お酒の力を借りています」(妻夫木)、「笑います…そのほうが危ないか(笑)」(綾野)、「感情の動きは自分に反射するのでコントロールする」(森山)、「静かに耐えます」(広瀬)、「流しますね」(松山)、「時差で怒りを感じ、悶々として忘れる感じ」(宮﨑)などと返した。

映画『怒り』(東宝 配給)は2016年9月17日[土]より全国公開

映画『怒り』あらすじ

八王子で発生した凄惨な殺人事件。被害者のものと思われる血液で一文字「怒」を残して、逃亡を続ける犯人。信じるコト、疑うコト、思わぬ凶行へのつながり、殺人事件を解き明かしていく。
(日本映画/142分)

<妻夫木聡×綾野剛>映画『怒り』相思相愛イチャイチャ
公式サイト www.ikari-movie.com/
怒り(上) (中公文庫)をAmazonで購入する
怒り(下) (中公文庫)をAmazonで購入する

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で