斎藤工 大分で異動映画館cinéma birdを開催



斎藤工「同じ空間を共有共感する中で境界線を越えたと思う瞬間があった」
提供 cinéma bird
[シネママニエラ]俳優・斎藤工が発案した移動映画館プロジェクト「cinéma bird(シネマバード)」の第3弾「cinéma bird in OITA」が5月14日、15日に大分県豊後大野市にある真宗大谷派(東本願寺)明尊寺で開催された。cinéma birdでは斎藤は「齊藤工」として活動する。※この記事は斎藤で統一。

斎藤工「映画の出前はじめました」in福島
「cinéma bird」第2弾レポート

お寺の中にスクリーンを設営し座布団敷きの即席映画館はアットホームな空間に。お寺と映画は一見ミスマッチに感じるが、斎藤は「お寺というのは昔から最新のものを発表する場で、寺子屋などもやっていて、人が気軽に集まれる場所だということを考えるとお寺でやるというのもよいのではないかと思います」と話す。

この日も斎藤自身が選んだ3本の映画と、お笑いライブ・音楽ライブと盛りだくさんの内容。1本目の映画は斎藤がナレーターを務めた映画『小さな世界はワンダーランド』を小学生向けに上映。リスやネズミが大画面をかけまわす様子に歓声があがった。2本目は九州・長崎で撮影された青春映画『くちびるに歌を』。美しい風景とアンジェラ・アキの「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」をモチーフにしたストーリーに号泣する人が続出。3本目はフランス映画『エール!』。聴覚障害を持つ家族たちの中で生まれ育った健常者のポーラが歌手を目指す物語にこちらも多くの人が涙した。

図らずも震災から1か月後の大分での開催になったことに対して、斎藤は「先月熊本・大分で起こった地震を受け一時は中止も検討しました。しかし、地元大分県大野豊後市の方々と密にコミュニケーションをとっていくうちに、大分は今風評被害で観光客が激減しているので盛り上げるためにぜひやってほしいということを聞き実施を決めました」

境内には豊後大野市の名産を紹介するブースも設置されとても協力的な様子。斎藤「自分たちが東京からイベントを持ってきたという認識でいたが、実際はこうやって豊後大野市の人たちと一緒に作り上げている。その場所に合わせた形にしていくということが僕たちのスタイルです。みんながこのお寺の前を通りかかったときに何かを思い出すようなイベントになってほしい」と、にっこり。

そして齊藤は15日、震災の風評被害に苦しむ別府の老舗映画館・別府ブルーバード劇場と、震災の被害の大きかった湯布院の湯布院小学校を訪問した。震災の直後から通常営業を続ける映画館では、奇しくも斎藤が出演する映画『無伴奏』を上映中。「震災後も上映を続けているブルーバード劇場の動きもずっと見ていて、精神的に連動していると感じていた。しかも、ブルーバードとシネマバードで名前も似ていますよね」と斎藤。小学校では小学生からの「イケメンになる方法は?」という質問に、斎藤は「恋をすること」と答えるなど、年頃の男の子たち特有の悩みにも真摯に向き合った。

イベントの最後には「外から見てもわからない心の傷や苦しみをみなさん抱えていると思います。お子さんはとくに恐怖を感じていますよね。僕たちの仕事はそれがなくても生きていける仕事です。でも、薬になる可能性もある仕事だと思います。僕は僕なりに見えない薬を届けられるようにがんばろうと思いました。今日のみなさんの元気な姿を見てなにかを届けるなんておこがましい、むしろみなさんと何かを一緒にできるようになりたいと思いました。今日会えたという点を線にしていきたいです。言葉だけでなく行動で示せるように必ずします。今日のことは忘れません」と力強く語り、集まった人たち集合写真を撮った。

「cinéma bird」プロジェクトとは?

俳優の斎藤工が発案、「齊藤工」として活動する。映画館のない地域や被災地に映画を届けるプロジェクト。一昨年の石巻、昨年の福島県広野町に続き、今回の大分が3回目の開催となった。
http://cinemabird.com/

映画『くちびるに歌を』作品情報・予告編
映画『エール!』作品情報・予告編
映画『無伴奏』作品情報・予告編

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