左から出口夏希、川床明日香、戸田菜穂、飯尾和樹、北村一輝、福山雅治、柴咲コウ、檀れい、椎名桔平、田口浩正、岡山天音、西谷弘監督

『沈黙のパレード』福山雅治「リハ3日、撮影2日」渾身のシーン語る

映画会見/イベントレポート

『沈黙のパレード』福山雅治「リハ3日、撮影2日」渾身のシーン語る

東野圭吾著の小説「探偵ガリレオ」を映画化したシリーズ第3弾『沈黙のパレード』のジャパンプレミアと完成披露試写会が8月31日に開催された。福山は「僕はコロナ渦のライブで、拍手にも表情があることをわかっていますから、今日のイベントは拍手で答えてください」と客席に語りかけ、登壇者たちは観客の拍手により感想等を受け止めていた。

左から出口夏希、川床明日香、戸田菜穂、飯尾和樹、北村一輝、福山雅治、柴咲コウ、檀れい、椎名桔平、田口浩正、岡山天音、西谷弘監督
左から出口夏希、川床明日香、戸田菜穂、飯尾和樹、北村一輝、福山雅治、柴咲コウ、檀れい、椎名桔平、田口浩正、岡山天音、西谷弘監督

この日は、福山雅治、柴咲コウ、北村一輝、飯尾和樹、戸田菜穂、田口浩正、川床明日香、出口夏希、岡山天音、檀れい、椎名桔平、西谷弘監督が出席。ご一行はプレミア会場にリムジンで現れ、イエローカーペットを歩み、ステージに登壇した。

福山の当たり役の一つである物理学者の湯川学役。福山は「コロナ渦がまだ完全に収束したとは言えないなか、エンターテインメントの大切さであるとか、人とふれあう大切さ、そんなことを感じながら約2年間を過ごしていました。そうした中で、皆様とこうして対面でお会いできて、『沈黙のパレード』という映画を観ていただけることを本当に嬉しく思っています」と爽やかな笑顔で話す。さらに、キャラクターの関係性について、「湯川と草薙と内海の三人の掛け合いによって出来上がったものが、湯川像になる」と解説した。

久しぶりに内海薫役を演じた柴咲は、「(湯川先生と)最初から掛け合いがあるシーンの撮影をしました。描かれていない年月の間の薫さんの生き方をクランクインする前から想像を働かせました。でも、目の前に完全なる湯川先生が現れたので、「お!よし、やらねば!」という感じになりました」と振り返りつつ「色々な感覚を揺さぶられるような映画になっていると思います。ぜひこの映画を楽しんでもらいたいです」とコメント。

草薙俊平役の北村は、「この映画最高です! ここにいるみんなが試写を観たときにグータッチするぐらい、自分たちで自画自賛したくなるほど最高の出来になっています。ぜひ盛り上がっていただきたいと思います」としっかりと期待をあおる。そして本作は「トライアングルの図式で、関係が見えやすくなったと思います。湯川と草薙が二人きりのときは言えないことを、柴咲さん演じる薫がいることで取り持ってくれて気持ちを伝えてくれる部分もあります。サスペンスというよりも人間ドラマになっていて、感動がうまく伝わるようになったと思います」。

左から北村一輝、福山雅治、柴咲コウ
左から北村一輝、福山雅治、柴咲コウ(カーペット上では自撮りで盛り上がる様子も)

舞台になるのは、菊野商店街の定食屋「なみきや」。台本20ページにわたるシーンの撮影は、福山をはじめ飯尾、戸田、田口、川床、出口、岡山、檀、椎名らがリハーサルに3日、撮影に丸2日を費やしたほどだ。

椎名は「チームプレイというか芝居のコラボレーションがすごくて、見事な連鎖反応で、みんなの良さが出ています」と言えば、檀も「午前中の早い時間から必死にリハーサルをして、台本に書かれていない部分も担当の方が台詞と芝居をつけて撮影に挑みました。撮影の初日から『いつ、この撮影は終わるんだろうなあ?』と思いました」と明かす。

そんな渾身のシーンについて、福山が「あのシーンに参加していない柴咲さんが、完成作を観て、『一人一人が本当に生きていて良かった』と言ってくれたので、「なみきや」での我々の努力は無駄ではありませんでした!!」と安堵の表情を見せつつ、共演者の奮闘を「おめでとうございます!」とねぎらっていた。さらには、「若い世代の人がこのシリーズに参加してくれて、役を生きることを実感してくれたのは嬉しいです。長くやってきて良かったなと思いました」とも話した。

そして、西谷監督は、「原作の東野さんが、『物語の登場人物たちすべてに血が通っておりました』と言ってくださり、監督として一番に伝えないといけないことなので、一番嬉しい(言葉であり感想)です。最初に原作を読んだときに、東野先生が「ガリレオ」ファンをすごく大切にしてくださっていると感じました。また、読者の皆さんも、湯川は福山さんを、内海は柴咲さんを、草薙は北村さんの顔を浮かべて読んでいらっしゃるというのを聞いて、映像に携わる人間として、これほどありがたくしあわせなことはないです」と感謝した。

福山雅治、柴咲コウ
福山雅治、柴咲コウ

なお、本作の主題歌「ヒトツボシ」(福山雅治作詞・作曲・プロデュースを手がけ、柴咲コウがボーカルを担当する音楽ユニットKOH+)で音楽番組の出演があるほか、映画公開の翌日にはスペシャルドラマの放送も決まっている。

ちなみに楽曲の「ヒトツボシ」は北極星のことで、航海に海図ではなく、星を見ながら旅をしていた時代があることをテーマに曲を書いた。『容疑者Xの献身』の主題歌「最愛」と同じく魂を救済するような鎮魂歌を書き下ろししており、「悲しい運命でしたけど星になり、忘れないで欲しいけど、あなたの旅を邪魔したくないけれど、それぞれの人生の旅を邪魔したくないし幸せになって欲しい」という意味が込められているという。

映画『沈黙のパレード』予告編

映画『沈黙のパレード』(東宝 配給)は2022年9月16日[金]より全国公開
©2022「沈黙のパレード」製作委員会

映画『沈黙のパレード』公式サイト
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