『ホウセンカ』木下麦監督「丁寧に映像を作ることを目標に作った」

『ホウセンカ』木下麦監督「丁寧に映像を作ることを目標に作った」

映画会見/イベントレポート

『ホウセンカ』木下麦監督「丁寧に映像を作ることを目標に作った」

10月9日、日本外国特派員協会にて開催された記者会見に、映画『ホウセンカ』の木下麦監督が登壇。木下監督は、「2年半前に立ち上げて、丁寧に映像を作っていくということを目標に作った作品なので、皆さんに『美しい』『丁寧だ』と言っていただけて、嬉しい」などと語った。

『ホウセンカ』木下麦監督「丁寧に映像を作ることを目標に作った」
『ホウセンカ』木下麦監督「丁寧に映像を作ることを目標に作った」
©TIFF2025

こちらの記事では、第38回東京国際映画祭と日本外国特派員協会(FCCJ)との共催で実施された同会見から、木下麦監督の『ホウセンカ』(英題 The Last Bloaaom )についてお届けする。

映画『ホウセンカ』はある1人の男の、人生と愛の物語。アニメ「オッドタクシー」を手掛けたクリエイタータッグ・木下麦×此元和津也と、国内外の映画祭で注目を集める制作スタジオ・CLAPによる最新作。アヌシー長編コンペティション部門選出された。
W主演は主人公の過去と現在を演じる小林薫と戸塚純貴。共演には満島ひかり、宮崎美子、ピエール瀧と卓越した演技力の俳優たちが揃っている。なお、那奈の息子・健介役は声優の花江夏樹。

Q:
木下監督が影響を受けた監督、オリジナル作品を作る意義とは?

木下監督:
高畑勲監督、宮崎駿監督はもちろん、実写でもマーティン・スコセッシ監督やクエンティン・タランティーノ監督、北野武監督にも、影響を受けています。基本的に人間を描く作品に強く影響を受けている。映画は人間を描くことと思っているので、そこは大事にしています。
オリジナル作品については、まだ生まれていない作品を作りたいという思いがあって、昨今のアニメは躍動的なものが多い中で、それを否定するわけではありませんが、静けさだったり、構図だったり、ライティングだったりで感情や物語を伝えることができると思い、今回の作品ではそれを表現しました。

映画『ホウセンカ』ポスタービジュアル
映画『ホウセンカ』ポスタービジュアル
©此元和津也/ホウセンカ製作委員会

Q.
アヌシー国際アニメーション映画祭2025や、第38回東京国際映画祭に参加しているが、グローバルな視点からどのようなアニメ作家になりたいと思っているか。

木下監督:
アニメーションは国の垣根を超える素晴らしいカルチャーだと思っています。日本のアニメは海外でも人気ですが、まず日本の文化に根差したものを作っていくことを念頭に置いています。日本の文化を題材にしてかつ芸術性があり、新しいものを創り出していきたいです。

「アヌシー国際アニメーション映画祭2025」長編コンペティション部門正式出品
第38回東京国際映画祭アニメーション部門作品
映画『ホウセンカ』(ポニーキャニオン 配給)は2025年10月10日[金]より全国公開
©此元和津也/ホウセンカ製作委員会

映画『ホウセンカ』あらすじ・作品データ

無期懲役囚の老人・阿久津が独房で死を迎えようとしていたとき、声を掛けたのは、人の言葉を操るホウセンカだった。“会話”の中で、阿久津は過去を振り返り始める。
1987年、夏。海沿いの街。しがないヤクザの阿久津は、兄貴分・堤の世話で、年下の那奈とその息子と、ホウセンカが庭に咲くアパートで暮らし始めた。縁側からは大きな打ち上げ花火が見える。幸せな日々であったが、ある日突然大金を用意しなければならなくなった阿久津は、組の金3億円の強奪を堤と共に企てるのだった――。
「退路を絶ったもんだけに、大逆転のチャンスが残されてんだよ」(2025年/日本映画/90分)
声の出演:小林 薫 戸塚純貴 満島ひかり 宮崎美子
安元洋貴 斉藤壮馬 村田秀亮(とろサーモン) 中山功太
ピエール瀧
監督・キャラクターデザイン:木下麦 
原作・脚本:此元和津也 
音楽:cero 髙城晶平 荒内佑 橋本翼
企画・制作:CLAP

映画『ホウセンカ』予告編

©此元和津也/ホウセンカ製作委員会

映画『ホウセンカ』公式サイトhttps://www.anime-housenka.com/
公式SNS X(旧Twitter )anime_housenka| Instagram anime_housenka| TikTok @anime_housenka
映画『ホウセンカ』Amazonで購入する
第38回東京国際映画祭ラインナップ発表記者会見

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で